近年では様々な住宅が開発されていますが、その一つにオール電化住宅と呼ばれるものがあります。
電気のみを使いガス代がかからないので、安全性が高いとも言われているものであり、導入を検討している人も多いことでしょう。
とはいえ本当にガスと比較した場合には電気代がお安く済ませることができるのかと気になる人も多く見られます。
メリットを上手に活かした上で、デメリットを避けるためには、メリットとデメリットのどちらもしっかりと把握しておく必要があります。
オール電化住宅とは
そもそもオール電化住宅とはどのようなものなのかと言うと、調理や空調、電気や給湯などの、全てのエネルギー源を電気でまかなう住宅のことを指しています。
キッチンではガスではなく電気を使い調理をするIHクッキングヒーターを導入することになり、給湯はガスで水を沸かすのではなく、エコキュートや電気温水器などの温水器を使うことになります。
そして暖房はガスや灯油の暖房ではなく、エコキュートの熱を利用する床暖房、また安い深夜電力で夜の間に熱をため、その熱を日中に使う蓄熱ヒーターなどが使われることになるでしょう。
オール電化のメリット
このような特徴のあるオール電化ですが、メリットにあげられることとしては、まず第一にお湯や暖房を安く使える点が挙げられます。
光熱費に多くかかるエネルギーとしては、給湯、暖房にかかるエネルギーが挙げられます。
これらのコストを安く抑えられることが、一番のメリットとも言えるでしょう。
オール電化向けの電気料金プランが設定されていて、このプランは夜の時間帯の電気の単価は非常に安く設定されているのが特徴です。
このようなことから安い時間帯に電力を使い日中に使う分のお湯を沸かしたり暖房の蓄熱を行います。
安くお湯を使える
そして安くお湯を使えることも一つのメリットと言えるでしょう。
夜の時間帯には電気の単価が出すよりも安くなる為、お湯を沸かすエコキュートと電気温水器などを使うことにより、安くお湯を使うことができるでしょう。
夜間に沸かしたお湯をタンクに貯め、そのお湯を日中に使うものがエコキュートや電気温水器です。
都市ガスとオール電化のエネルギーのコストは同じほどと言われているものの、ガス代の基本使用料がかからないため、さらに安くお湯を使うことができます。
安く暖房を使うことも可能
さらには安く暖房を使うことも可能です。
夜間の時間帯に蓄熱をする蓄熱暖房機を使うことにより、暖房費を安く抑えることが可能となります。
エアコンと比べても日中の単価の1/2から2/3以下になっているので、かなり安く済ませることができます。
その他にも基本使用料を一本化することができたり、電気代が気になる電力会社の切り替えで節約も可能です。
住宅内に熱源がないので、ガス漏れや不完全燃焼での一酸化炭素中毒、火災などの危険がなく安全性に優れていると言えるでしょう。
万が一の震災の際には、タンク内に貯めた水を利用することができます。
オール電化のデメリット
このように数多くのメリットがあることがわかりますが、反対にデメリットがあるのも実情です。
昼間の電気代が高くなる
その一つに挙げられることは、昼間の電気代が高くなる点です。
オール電化向けの電気料金プランは、夜の電気代が安く設定されています。
その代わりに日中の電気代の単価は割高となっているのです。
このようなことから夜間に使うエコキュート、蓄熱暖房機などの電気代は非常に安く抑えるものの、テレビやドライヤー、冷暖房などを日中に使った場合には、これらは割高になってしまうのです。
万が一日中にお湯が足りなくなった場合には、日中の割高の単価で焚き増しを行わなければならないことを覚えておきましょう。
設置コストが高額になる
そして二つ目のデメリットは設置コストが高額になる点です。
エコキュートや蓄熱暖房機などを導入する必要がありますが、これらは本体費用が高額な上、それにプラスして工事費用もかかってきます。
このようなことから設置コストはかなり高額になることがわかるでしょう。
エコキュートの場合には、本体費用以外にも基礎工事費用、水道関連工事費用と電気工事費用など、様々な工事を依頼しなければなりません。
またエコキュートや蓄熱暖房機などは大きさだけではなく重さもかなりのものであるため、設置場所を確保したり場合によっては設置場所を補強しなければならなくなる可能性もあります。
その際には更なる費用がかかることになるでしょう。
IHクッキングヒーターは好みが分かれる
そしてIHクッキングヒーターは好みが分かれる為、場合によってはデメリットとなります。
IHクッキングヒーターを導入するとIH用の調理器具しか使うことができないので、使える調理器具は限定されてしまいます。
ガスのように直接炎が出ないため、火を使い調理するのが好きだという場合にはあまり向いていないかもしれません。
まとめ
このようにメリットもあればデメリットもあることがわかりましたが、上手に活用していくのであれば、季節に合わせてきちんと設定をする事や、安い夜間電力を上手に利用することなどが必須となります。
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